赤と青。





「あたしがこの高校選んだのは、アカヤがいたからだよ?」


「は?」


「だからアカヤが言ってるのは嘘だよ」


将来の夢は決まっていたけど高校はどこでもいいと思っていたし、アカヤと一緒にいたかった。

だからあたしはアカヤが行くと噂で聞いたこの高校を選んだ。



「アカヤの嘘つき」


「は?嘘じゃねーよ!お前がこの高校に行くってお前の親友から聞いたんだぞっ」


「なっちゃん?」


なっちゃんもあたしたちと同じ中学校だ。



「あいつが・・・"あたしとアオイはK高行くよ"ってクマに夏ぐらいに言ってた」


「え?あたし秋ぐらいに"伊能はK高行くらしいよ"って聞いたんだけど・・・」


「「・・・」」


「「・・・プッ」」



あたしとアカヤは2人同時に笑い出した。



「俺たちあいつに感謝だな」


「そうだね」


なっちゃんは、いつもあたしを助けてくれる。

なっちゃんに感謝だよ。



「アオ・・・」


「ん?」


アカヤが言ってくれる"アオ"は心地好いな・・・。