店長は良い人だ。 オカマを差別しない。 今のアタシがいるのは店長のおかげ。 ここに就いてからそう思った。 ♪カランカラーン。 「いらっしゃいませ~。何名様でしょうか?」 「一人で」 「ではカウンターでよろしいでしょうか?」 「はい、カウンターでけっこうです」 アタシはお客さんをカウンターの席に座らせた。 お客さんは男の人で一人で来たようだ。 顔はけっこう男前だ。 「注文お決まりでしょうか?」