「ついたよ」



その言葉に恐る恐る目を開くと、どこかの部屋の中で、



見たところ女の子が好みそうな桃色や白、淡い黄色等の色で統一されていた。


丸みのある可愛らしいピンクのテーブル、同じデザインの白い椅子はきっとミラの体験したことのない柔らかさだろう。



きっとお城にしかないようなドレッサーにも、雫のような形の小瓶がいくつかと、百合の模様入った櫛や手鏡が置いてある。




少し離れた場所にあるソファーは二人掛けといった感じだが、詰めなくても三人は座れると思った。




ニルを遠慮がちに見ると、すぐに気付いて、そっと降ろしてくれた。




誰の部屋なんだろう?





少しだけキョロキョロとして、再び彼を見つめて問う。