振り向いた先には、仁王立ちしてる松野が居た。 「なんで、おまえが居んだよ」 『なんでって…。あんたが、あたしの大事な絵里奈を傷つけたからでしょー?』 「…どういうことだよ」 別に傷つけた覚えは、ねぇんだけど。 『とぼけるんじゃないわよ。話は、だいたい聞いてるんだからねー』 と言いながら、俺の隣に座った。 『それで? 聞きたいのは、なんであの子が、あんたなんかに構うのかってことでしょ?』 こいつ、意外と鋭いな… 「はいはい、おっしゃる通りですけど?」 仕方なく、素直に言ってやった。