『あっ! そうそう、お米を買いに来たんだった』
思い出したように松澤が言うと
『はいは〜い。いつもありがと』
そう言って、慣れた手つきで米の袋を渡した雅人。
―――‥ん?
いつもってどういうことだよ。
よくここに来てんのか?
いや、そのわりには見たことねぇな。
『ううん。こちらこそ、いつもありがと〜』
と言って、帰ろうとしてるんだろーけど
袋が重いのか、全然持ち上げられてねぇし、
さっきから全く前に進めてない。
こいつ…力、弱すぎだろ。
必死に頑張ってっけど、みるからに出来そうにない。
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