目をそらすことができなかった。 1歩後退りをする。 じゃあ… 「アレンの言ってた『本当に欲しい血』っていうのは…」 「千紗だよ」 “千紗だよ” その言葉が頭の中で渦を巻く。 身体中をぐるぐると駆け巡って、視界が揺れる感覚だった。 ドクン――― 「っ…」 定まらない視界の中でも、アレンの瞳は光っていた。 …その瞳に魅せられて。 心臓の鼓動が最高潮に達した。 「美夜!」 アレン。 まだ…名前を呼んでくれるんだね。