「アレンは、」 「ん?」 「今あたしといることも、楽しいとは思ってないんだね」 どうしてそんな顔をするの? うわべだけの言葉だって、お互いにわかってる。 「そんなことないよ」 それでも僕は、笑顔を返した。 美夜を見ると…心がざわつくんだ。 あの時みたいに。 ……本当は気付いてた。 美夜を。 今はいない千紗と 重ねていたことを。