二年後……―― 「ゆきっ」 待ち合わせ場所で待っている彼氏の背中を見つけて、私は嬉しくなって駆け出す。 人込みの中をかき分けて、愛しい背中に手を伸ばす。 「うおっ!?」 背中に飛び付けば、昨日会ったばかりなのに見たくて堪らなかった彼氏の顔が振りかえる。 「遅れてごめん」 「別にいいけど…人前で飛び付くのやめろ」 「えー…」 私を背中から剥がすように話すと、体をこっちに向けてゆきはその整った顔をふんわりと和らげて私の手をそっと握った。 「ほら、行くぞ。映画はじまっちまう」 「…うん!」