特に変わりない道。


どこかへの抜け道なのかも。
少し、冒険気分だった私は後悔していた。
街灯があって、周りは木々に囲まれた公園内の一角でしかない気がした。




それでも、少しの希望が私を先へと進めた。
この弱りきった身体には風が冷たい。
私の背中を押すように、いつの間にか追い風になっていた。




不安と期待の入り混じる感情は、新作ケーキを初めて売るときのようで。
気付けば、風邪引いたときの暗い気持ちを忘れ去っていた。