LIVE HOUSE 2nd Gig




「なーんて言ったけど、おれ、打ち上げとかあんまり行きたくなくてさ。良子ちゃんには悪いけど、口実にさせてもらった」


飲み屋街へ消えていく二人の背中を見送り、並んで歩き出すやいなや、平良は舌を出す。


「なっ…なにそれー!あたし、悪いことしたなーって思ってたのに」


良子は思わず頬を膨らませる。


「アハハ、ごめんごめん。でも、もうちょっとゆっくり話したかったから」


思わぬ言葉に、良子の胸が小さく跳ねる。


「バンドも決まったことだし、メンバーみんな経験あるから、すぐライヴできるようになると思うんだ」


「そうだね!楽しみだなー」


平良の言葉に、うきうきと心を躍らせる。


ステージの上の平良を見つめるだけでも、平良にまた会えるなら、良子にとってこんなにうれしいことはない。


それに、音楽が好きでたまらない平良にとって、バンドのメンバーが見つかったことは、とてもうれしいことに違いない。


平良がうれしいなら、良子もうれしいに決まっていた。


「そういう連絡とかしたいんだけど」


「うん!」


勢い付いて、平良の言葉の意味を理解する前に返事をしてしまう。


次に続く言葉に、耳を疑った。


「ケータイの番号、教えて?」