「なに?」 あたしはシャワーに行く足を止め、ちょっと不機嫌に問いただした。 「だって、俺の好物の雑魚入りお結びもあるって。 舞子さんって、気が利くよなぁ」 「施しを受けるなかれ」 あたしは一言言い捨ててシャワーに急いだ。 なんだかとても惨めな気分になったのだ。 「母さんは大げさだな。 俺は素直に嬉しいよ」 あたしは雄太に返す言葉が見つからなかった。 なんて情けない母親だろう……