「それは、まだ言えない。乙葉もいつか自分で気付くと思う」
「自分でですか…?」
先輩は頷いた。
俺もそうだったからって。
でも、どういうことなんだろう。
さっきの先輩からの告白で少しびっくりしたからか、だんだん冷静になってきた。
あっ!!
わたしっ
「先輩…!!」
「どうしたの?」
「あの……離してください」
まだ先輩に抱きしめられてた。
温かくてすごく安心するけど、さすがに迷惑だし。
でも、返ってきた言葉は意外なものだった。
「離れてほしい?」
「そういうわけじゃないんですけど……」
「じゃあ、このままで。なんか落ち着くし」
顔が赤くなった。
先輩もそう思ってくれるんだ。
赤くなった顔は抱きしめられているせいで、先輩からは見えない。
よかった……。
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