「椎榎に手ぇ出そうとしてるよ絶対!!」 唯抖は頬っぺたをパンパンに膨らませた。 えぇッ?! いやいやまさかそんなはずは… 「ん、俺も思うな」 靖杜は唯抖の意見に同意した。 「…空気吸ってくる」 「…え?」 淨弥は突然立ち上がり、部屋から出て行った。 「淨弥、複雑だろうな」 靖杜はそう言って、畳に倒れ込んだ。 ……淨弥……。 「あたし、…淨弥の所に行ってくるね」 みんなにそう告げて、あたしは部屋から出た。