「お願いだから簡単なのにして。ね?」




「う~ん。簡単……」




何かブツブツと呟きながら考え込む純平。




まさか変なこと考えてないよね。真剣な横顔が怖いんですけど?




――待つこと五分。
純平がやっと口を開いた。




「決めた!」




「な、なに?」




「桃ちゃんからキスして♪」




「えぇっ?あ、あたしから?!」




「うん!はい、いつでもいいよ。どうぞ」




どうぞって…
キスって、しかもあたしから。強引な純平のキスしかしたことないのに!