啓汰の声を遮った声の主は亜希だった。 コイツ本当に5分で行きやがった… 腕にある時計は8時35分を指していた。 「はぁ…お前の脚力はどーなってんだよ…」 呆れたように啓汰はありえねぇ。と呟いた。 それもそのはず。 ここからだと学校まではどんなに頑張っても30分はかかる。 『普通に決まってるでしょ!!そんなことよりも早く来なよ?!それじゃ!!』 それだけ言ってブチッっと切られた電話。 「はぁ…朝からうるせーな…」 倒れていた自転車を起こして啓太は学校へ向かった。