ユナが現世に戻るとそこには壁に寄り掛かっているレンがいた――


《レン…1ヶ月ぶりですか…》


「まぁ俺からすると1日ぶりなんだがな~…それで、どうだったんだ?」


バーチャル・ワールドでの1ヶ月は現世での1日を指していた

レンの雰囲気が変わった――



《ほぼ間違いないと…名前・ジョブ・それ以外にも該当する点がいくつかありましたから。》


ユナが静かにそう告げるとレンは「そうか…」


それだけ呟き、魔方陣をはった―

《どこに行くの?》



「〝上〟に報告かな~~」


《まだ報告しない方が言いと思う。彼が知るにはまだ早すぎる……私達でどうにかしましょう。》


ユナの瞳は彼の瞳を見つめていたが、どこか寂しげな顔をしていた――



「…そうかじゃあそうするか…まったく~~そんな顔すんなよ~

俺達でどうにかしような。」


そう言い、ユナの肩に手をのせた
「じゃあ、任務に行ってくるわ~~」


扉を開けながら言う――


《…必ず…帰って来てよ…私を一人にしないで…》


「わかってるよ~」


そして扉を閉めた――








《…ハヤブサ…》


彼女はそう言い少し立ち尽くしたあと、魔方陣をはり姿を消した……