そんな、耳の近くで言わなくてもいいと思うんだけど。
「来週ね?」
「それは無理だよぉ」
「ん~...じゃあ今度」
フフッと笑うと那智は頬にチュとした。
「誰かにっ」
辺りを見るけど、あたし達を見ている人は誰も居ない。
「見てないよ~??」
電車内は静かで、2人の声しかほとんど響いていなかった。
「はぁ、もう寝る」
眠りに着きながら、このまま時が止まればいいと思った。
こうやって那智といて
おしゃべりして手つないで、
いるだけで幸せだもん。
本当、大好きだよ???
那智.........
手に温もりを感じながら、
浅い眠りについた。