「奏くん、邪魔だ。」

そう、ピシャリと言われた。





俺は何も言えなかった。




でもそのあとに
こう付け加えた。






「私が助けるから。
だから出て行きなさい。」






「・・・はい。」

俺は小さくうなずき
病室を出て行った。



病室をでてすぐ
美音は集中治療室へ
行ってしまった。





俺はただただ
治療室の前で祈ってた。




祈ることしか
できなかったのだ。