「奏くん。電話よ。」 そう声を漏らすのは、 柊さんではない 看護師だった。 今日珍しく 柊さんは休みなのである。 「電話? 誰からっすか?」 電話なんてもう、 1年半以上 かかってきていない。 かかってくる相手なんて 誰かいただろうか? 頭には色々な人の顔が浮かぶ。 しかし看護婦が口にしたのは 以外な人物だった。