「アベちゃーん。ケガしたー!」

入学してからしばらくした頃、あたしは部活中ケガをして保健室のアベちゃんのもとへ向かった。

「またー?!よくケガするわねー」

とかいいながらあたしに包帯を巻いてくれるアベちゃん。

「いっつもお世話になってます!」

「ハイハイー。」

バスケ部に入部したあたしは毎日ネンザやらつき指やらでほぼ保健室に通ってる。

「杉崎さんが早く上達してくれればねー。」

「なんで?!」

「そしたら毎日、私も包帯まかなくても済むじゃない?」

なっ

「なんだとー!」

「よしっ。できた。もうこれでいーわよ。」

キレいに巻かれた包帯。

「ハーイ。」

まぁ早く上達しなきゃだな。

「あ、そーだ!先生ちょっと外でなきゃだめだった!行ってくる!」

どーやらすごい急用っぽい。

「行ってらっしゃーい」

「はーい!」

思いっきしドアを閉めてアベちゃんは行ってしまった。

「よし。部活もどろーかな。」

自分で自分に言って部活へ戻ろうとする。

ってかあたし今保健室に一人なのかなー…。

くだらないことを考えていると

「あ、誰かいる?」

カーテンの下には靴があった。

誰だろ…

誰だか気になってカーテンをそっと開けた、