キミノコトバ

「アベちゃんー。またケガー。」

柳瀬くんに会ってから一週間。
あの後も何度か保健室に行くハメになり行ったけど会えなかった。

今日こそは!
とか思いまがら毎日行ってはいるんだけど。

「ハイハイー、もーなれてきたわー。」

いつもどーりにせっせと包帯を巻いてくれるアベちゃん。

「ありがとー。」

「はい、できた!」

なんか前よりうまくなってるし。

「ありがとー!」

包帯が巻き終わり、保健室のあたりを見回す。

「あ・・・。」

「どしたのー?さっさと部活戻りなさいー。」

「アベちゃん!ちょっと横になっててもい?」

「え、いーけど。」

「ありがとー!」

「あ、先生いないけど大丈夫?」

ナイスタイミング、

「うん、全然大丈夫。」

「了解ー。じゃ行ってきます。」

「はーい。」


勿論、あたしが保健室にいたかった理由は。

柳瀬くんがいたから。