そんな晴海をフォローするように信二が言う。
「まぁ俺だって二回もみてるしさ、あれだよ、きっとあの霊もそのうち飽きて出てこなくなるって!
我慢して大人しく歌聞いてなぞなぞに答えてりゃそのうち解決するって絶対!」
信二が晴海の髪をクシャっと撫でる。
彼なりの精一杯の励ましのつもりだ。
神社でのフォローといい、信二と晴海は案外くっつくのではないかと、周りには思われがちだが、本人同士にそんなつもりはない。
お互い歳は同じだが、お互い兄弟のような親しみのある近い距離感。
特別な親近感はあるにしろ、恋愛感情ではなかった。
しばらくすれば納まっていく。
皆がそう願った。
だが、その願いは突然打ち砕かれる事となる。