「あ、晴海だ」


後ろの窓際に着席している晴海を、陽子はすぐに発見した。


「おっす〜」

「おはよー」


三人は晴海に近寄り、口々に挨拶する。


だが、晴海の反応は無い。


「どうかしたの?」


陽子は不思議そうに尋ねた。


すると晴海は目を泳がせながら、重い口を開いた。




「・・・あのね、話を蒸し返すようで悪いんだけど・・・
神社行った時、歌聞こえたよね」


一瞬にして皆の顔が凍りつく。


「・・・え?どうして・・・」


怯えた表情で晴海が続ける。
「昨日の夜・・・また・・・またあの歌が聞こえたのよ!」