駅を降りて道なりに線路沿いを歩いていくと、陽子達の大学だ。


「休みも終わって、また学校かぁ・・・
一限からある授業なんて、履修するんじゃなかったなぁ」


陽子は口を尖らせ、武にぼやく。


「なぁに言ってんのよ!春学期に履修少なくしたのは陽子でしょ?」


ふいに後ろから美咲が背中を叩く。


「痛っ!・・・あれ?美咲?
おはよう、あんたも情報コミュニケーション履修したんだ?」


どうやら美咲も今日の一限の授業を履修したようだ。


「うん、あ、確か晴海も履修してたと思うよ。
あの子こっち系好きだからねぇ」


キャンプから帰った彼等は、神社で体験した恐怖も薄れ、何事もなかったかのように楽しい学生生活に戻っていた。


「晴海は遅れて出席なのかなぁ?」


講義室の扉を開けて、教室を見回す陽子。