雅人
「もしもし?
今日はちょっと冷えるね?」



姫乃
「うん!…
もう11月だしね!
そろそろ紅葉の時期だもんね」


雅人
「紅葉かぁ…
色付き始めて少しの
間はキレイなんだけど…
枯れていくのを見てると
なんか寂しくなる時が
あるんだよねぇ…」



姫乃
「う〜ん?
確かにちょっと寂しい
気分になる時はあるよねぇ…
でも…新しく生まれ変わる
為の準備だって考えたら
ガンバレって気になるよっ!」


雅人
「あぁそうかぁ!
なるほどね…
何か僕よりも…
大人だねっ!
年誤魔化してない?」



姫乃
「失礼だなぁ!
私は常に前向きな
だけですっ!」



雅人
「うん!
そうだねぇ!
確かにいつも前向きで
凄いと思うよ!」



姫乃
「でしょ?フフフ…
はぁ…紅葉かぁ…
街中のじゃなくて
見渡す限り真っ赤な
紅葉を見てみたいなぁ…」



雅人
「見渡す限りって…
山…しかないよね?(笑)」



姫乃
「うん!山だねぇ!(笑)
だから私には見に行け
ないんだよねぇ…」



僕はそう寂しそうに話す

彼女の声を聞いていると

どうしても見せて

あげたくなった…



雅人
「姫乃?
紅葉…見に行こうか?」



姫乃
「えっ?
見に行くって…私が?」



雅人
「そう!
姫乃が見に行くんだよ!
僕と一緒に
見に行ってみない?」



姫乃
「えっ…でも…
いいよいいよ!
だって私こんなだし…
凄く大変だからいいよ…」



雅人
「やっぱりこんな
オヤジと行くの…嫌か?」



姫乃
「違うよ!そうじゃないけど…ほんとに大変だし…」



雅人
「大丈夫!
任せとけって!」



姫乃
「うん…じゃあ…
お願いしよっかな♪」



雅人
「おう!
じゃあいい場所
捜しとくね!」



この後しばらくしてから

電話を切り、

僕は情報収集に励んだ。