「良かった~ 怒ってたんじゃなかったんだ」 「怒る訳ないじゃん むしろ嬉しいし」 「え?何で嬉しいの?」 「何でもねぇよ」 それから何度聞いても教えてくれないまま練習室に到着してしまった。 「あっそうだ、遥希が伴奏弾いてくれないかな?」 「別にいいけど、俺初見で弾くの苦手だよ?」 「全然大丈夫!よろしくお願いします!!」 「あぁ。 で?楽譜は?」 私は楽譜を渡した。 「モーツァルトのヴァイオリンソナタか… やってみるか」 そう言って遥希はピアノの前に座った。