「今日ね、告白されたの」

どれぐらい経ったのだろうか?
1分なのか1時間なのか分からない。
彼女の口からは意外な言葉だった。

「でも、私ねその返事……断っちゃった。」
「何で?」

不意に言葉を返していた。

「んー、分からないの自分の気持ちが」
「そっか…」
「その子ね、昔から私の近所に住んでた幼馴染みなんだ。私も、彼の事嫌いじゃ無いんだよ!で、でも……」

彼女は話す事を止めない。

「私の親友がねその彼の事好きなんだって…、以前から相談されていてね。告白された時に親友の事が頭過ぎっちゃって」
「でも、自分の気持ちはどうなんだ?」
「………」

彼女は言葉を詰まらした。

「今日幼馴染みの葬式だったんだ。俺はそいつにこくったんだけど撃沈でさ、そいつの最後に聞いた言葉がふられた時の言葉なんだ」

何故だか分からないが俺は彼女に美樹の事を話していた。

「笑っちゃうよな、今でもその言葉を引きずっているんだぜ」
「笑わないよ!」
「え?」
「だって、本当にその人の事が好きだったんでしょ?何で笑えるの?良いじゃない引きずっていても!」
「大の大人が一度の失恋で今も忘れられないで居るんだぜ、これが笑う以外に何があるんだ!」

俺は今までそう思っていた、でも彼女は俺の話を真剣に聞いてくれている。
そう、本当は笑う話ではないんだ。
でも、俺の心はもう、ボロボロに腐り、今にも朽ちて行きそうになっている。

「笑う以外…何が……」