性別は、一応女の子です


どちらかと言うと、自由に着飾っていい我が校。充君はあたしと同じ茶色のカーディガン、仁君は制服の上に黒のカーディガンで、優貴兄ちゃんは………制服じゃなくてもはや私服の赤いパーカーを着ている。



「優貴のくせに!僕より年下なのに!」


そして、あたしの視線の先にいる兎さんは白過ぎる肌に、薄ピンクのカーディガンを羽織っていて、色素の薄いパーマの掛かった髪。


女の子か、っと思わせたのはきっと、可愛い顔によく似合うハートの大きなピンを前髪に止めてるから、



「………女の子かと思った。」


「ズボン履いてなかったら分かんねーよな?」


思わず出てしまった言葉に、賛同する充君。なんだ、何なんだ?可愛過ぎるじゃないかっ!

「学校遅れる、優貴離してやれ」


「………ちっ」