全身を魅せる、大きな鏡を前にため息を吐くのは


「こんにちは、小川 真琴……ぴちぴちの15歳で、ちなみに今日は入学式です。」



誰に言ってるのか分からないが、言ってみて乏しくなった。



そこでまた、ため息を一つ


「っち、なんで似合わないんだー」


舌打ちをしつつ、頭を押さえ悶えてみた………理由は無い、うん、何となくだ。



だが、似合わないのはホント。


あたしが身に纏う新しい制服は、赤チェックのリボンに同じ色と柄のスカート、

そして薄ピンクのブラウスの上には茶色のカーディガンを羽織っている。



とてもとても、可愛らしい制服だが着る人に問題がある。


「あたしに着られて、さぞや嫌だっただろうに……」



ああ、可愛らしい制服が泣いておられる。