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目を覚ますと見慣れた天井。視線を下げると、つい何時間前まで睨み合っていた鏡がある。


「んが、」


あぁ、これは乙女がする寝起きの声じゃないな……っとか、思いつつ体を起こすと



「ん?起きたか」


私の椅子に座って読書をしておられた仁くんパパ。ちなみに黒ぶち眼鏡着用中です。


「………にしても気絶寸前に、あんなでかい声で、パパ、とか言うなよ、」


一々区切りながら強調し、呆れた声を出す。だけどね、


「違う違う、私が言ったの多分『仁くんパパ』だよ。」

「一緒だろうが」

「一緒じゃない!それに寝起きにそんなこと言われても、意味分かんない。」



ぶすっと頬膨らませて、いかにも怒ってますをアピールしてみた………が、



「はぁー、誰かさんの『パパ』発言で後始末が大変でした。」


ため息をした後に、眉間に皺を寄せ述べる仁くんパパ。そりゃ、高校生の男の子が『パパ』と呼ばれれば………



「ある意味びっくり驚愕だね、」
「嫌寧ろ、かなりびっくり驚愕だな」