君に恋した瞬間、





俺は、俺としてこれからも生きてやる。





「しゅーんぺーい」




まだはっきりと声変わりをしていない声が、ゆるゆるとした喋り方で俺を呼ぶ。





「入っていい?」




俺はその問いに応えなかった。




すると、がちゃっという音と共にあちこちに向いた黒い髪の男がぴょこんと部屋を覗いた。




「何も言ってねーんだけど」




「まぁ、いいじゃん」




俺が了承でもしたと思ったのか、それとも何も気になどしていないのか。





美城は、軽く口元に笑みを浮かべてずかずかと部屋に入ってきた。






そして、俺の寝転がるベッドの端に腰を下ろした。




「なんもないね、この部屋」





あたりまえだろ。



何がいるっつーんだよ、殆ど居ねぇーのに。