「明るくも、美人でもなくて、
たった一人の友達を殺そうとした挙げ句、
その恋人を殺した人を、
誰が好いてくれると思う?
殺人者の死を、
誰が悲しむと思う?」


きっと答えは“NO”しか用意されていないのだろう。

この先にあるのは、犯してしまった罪と、絶望。


柵にかけた手がいつの間にか震えていた。



「死んで、って言ってる訳じゃないからね?」

さゆりちゃんは笑ってこちらを見ている。

「生きてその罪を償うもよし。」


そう言って、さゆりちゃんは私のそばから離れて行った。

扉のそばで微笑んだまま、私を見ている。

私の答えを待つように。


このから落ちて死ぬか、
生きたまま罰を受けるか。