狼クン達のオリの中③【完】

そして――…


静かに目を開け、悲しくなるほど切ない瞳でこう言った。


「由梨。
オレ達、別れよう」


その瞬間、あたしの手からは、遊園地のラブラブパスの写真がカタン…と落ちた。


“うそ”でも“意地悪”でもなく――…
あたしは、本当に涼に嫌われた。


でも、その理由をこれ以上聞くことなんか出来なくて。


もちろん、問いただすことなんか出来なくて。


あたしは、ただ、ポロっと涙をこぼした。


こんなに早く別れ話をされるとは思ってなかった。