狼クン達のオリの中③【完】

「涙を浮かべている女性をほっとけない性質でね」


おじさまはあたしの頭にそっと手をのせ、その手をゆっくりと動かした。


「それに、由梨ちゃんのご両親が戻ってこられるまで、私が親代わりだ。
何でも相談しなさい」


「…あ…
ありがとうございます」


おじさまからハンカチを受け取った瞬間、ぽたっと涙の粒がハンカチに落ちた。


あ、全然気付かなかった。


あたし、泣いてたんだ。


涼のことも、薫のことも。


気にしないように、いつも通りに振舞って、ぷんぷん怒ってギャグにしようと思ったのに。


なぁんだ。
そんなの、全然できてないじゃん。