薫の手からケータイを取り上げようと、腕を伸ばしながら、薫に突進したあたしに――…


「うん、いいねぇ。
猛獣ショット?」


薫は容赦なく2枚目をケータイに収めた。


「あんた…
あたしに、なんの恨みが…」


あーあ。


あったかさにつられて、こんな着ぐるみを着たことを後悔するよ。


いくらセントラルヒーターって言ってもさ?


各部屋でも普通に調節できること、なんで忘れてたんだろ。


テンパリすぎだよ、あたし。


この小悪魔薫に、また負けた―…。