狼クン達のオリの中③【完】

そんなあたしに、ためらいがちに薫が口を開いた。


「あの…さ。
これは…言おうかどうしようか、迷ったけど…」


「…?」


「涼兄さ。
今朝から様子がおかしかったんだ」


「…?」


「たぶん…」


そこまで言うと、言いにくそうに口ごもる。


そんな薫の様子に、


「なに?」


あたしは俯いていた顔をあげた。


「薫…
何か知ってるなら、あたしに教えて!!」