狼クン達のオリの中③【完】

もしかして、涼、あたしを避けてるの?


もしかして、あたし達。
もう、本当にこれで終わりなの?


…どうしよ…


「…う…ぇ…」


せっかくがんばって。
がんばりにがんばって…


気持ちを奮い立たせたのに。


何かの間違いだって、思いたくて。


こんなに簡単に終わっちゃうなんて、信じられなくて。
信じたくなくて。


でも、それなのに、綾瀬涼には、それを聞く…
確かめる時間さえもらえなくて…。


「うぇっ…」


なんで?
綾瀬涼、なんで?


あたしは、薫の横にへたり込んで、一生懸命堪えていた涙を流した。