狼クン達のオリの中③【完】

背の高くなった玲王を見上げて、おたおた焦る。


すると玲王は、あたしの髪をひとすじすくいながら、今度はそこにキスを落とした。


「いいでしょ? べつに。
涼くんと別れたんなら」


……って。


「よくない、よくない、よくなーい!!」


だって、あたし……。


「涼とは別れたって言っても。
まだまだ絶賛、片想い中なの!!」


そんな大声を張り上げながら、あたしは玲王の体をドン!っと押した。


「だから、気安くあたしの体に触らないで!!
この体は、涼だけのものなんだからっ!!」