薫があたしの部屋のドアを開け、ひょこっと顔をのぞかせ、次の瞬間、制服を投げてよこした。


「今日からは、これを着なよ」


見ると、そこにあったのは、クリーニングのタグのついた、あたしのブレザー。


「…………」


いつの間に。


いつの間に、10月になったんだろう?


もちろん、カレンダーを見て、日付は知ってる。