ほんの少し。


ほんの少し会えなかっただけなのに。


もう何年も会っていない気がして。


別れたことなんて忘れて、うれしさのあまり、駆け寄りそうになった。


でも……。


涼の顔には、はっきりと動揺が浮かんでいて……。


それが、あたしの足を踏みとどまらせた。


そして……。