狼クン達のオリの中③【完】

でも――…


ショックが大きすぎて、過呼吸気味に荒い息を繰り返すあたしには、まともに眠ることもできなかった。


本当に――…


あの場で倒れこまなかったのが奇跡なくらい…。


あたしの心はぼろぼろだった。




『別れる』


そんな言葉を口にしながらも、あたしにキスをする涼の考えていることがわからない。




でも――…




『別れる』


そう口にした唇で、あたしにキスした涼のこと。




あたしは…
それでも…
今でも…
大好きなのに。