「わかったよーな口きくなよ。うちの事なんか知らん癖に」
「‥俺さ、母親に幼稚園ん時施設に入れられたんだ。」
「え?」
浅野は悲しそうな顔をして話を続けた
「捨てられたんだよ。必ず迎えに来るからって、いい子でいなさいって。俺は迎えにくるって信じて待ってた‥でも10年たっても迎えには来てくれなかった。」
「‥うん」
「クリスマスも正月も1度も家族との思い出なんてなかった。元々母子家庭だったしな」
浅野の顔からは笑顔が消えていた
浅野は天井から目を離し体を
もぞっとさして少し下をみて
また話しだした
「でも中2の時急にお母が来たんだ。お母は昔のことを謝るために来た。経済的に苦しくて、俺に不自由させずに育てる自信がなかったと。それなら施設にいれたほうがって思ったらしい」
私はただ聞くだけで
星をみたまま何も話せなかった
