じっとしていられなかった
全力で走り続けた
愛美でよかったのに
まなみでよかったのに
マナミデヨカッタノ二
頭の中でその言葉だけが
こだまする
どうして?
なんで?
母さん‥母さん‥母さん
「ぅわっ!」
小石につまづき勢いよく倒れた
「いた‥」
ひざから血がながれていた
駅の近くだったから人通りも多く
通行人や信号待ちの車に乗る人が
裸足でみっともない私をじろじろみてきた
みないで
体育座りになり頭をふせる
色んなことが重なりすぎて
涙があふれてくる
「も‥やだ‥なんなの‥」
その時だった
パァッパー
‥車のクラクション?
