高三の夏。


「まりなっ、おはよ。」

「あ、結衣。おはよう。」


いつもと一緒の挨拶。
学校へ来るときは別々だけど
教室ではいつも一緒。

誰がどうみても親友の二人。



「ねぇ、聞いて。」

嬉しそうな声で私に近づいてきたまりな。


「ん?どうしたの?」


作業していた手を止めて、
まりなの顔をジッと見た。



まりなは恥ずかしそうに言った。

「勇樹先輩と付き合ったの♪」

「えっ?!本当に?!」

「うん…//」


高二の冬からまりながずっと
好きだった先輩。

今は大学生だけど、
休日に会ったりメールしたりで
付き合ったらしい。


「よかったね!私も嬉しい。」

「結衣に祝ってもらってまりなも嬉しいよ。」

「じゃあ今日帰りにどっか行こっか!」