ある晩、若葉は突然目が覚めました。
名前を呼ばれたのです。

『……ば……わか…ば…
……お…いで…
……わかば』

声は男のような女のような、よくわかりません。

若葉は呼ばれるままに、その声のするほうへ行ってしまいました。