気がついた時には、
私のこめかみに銃口が当てられていた。
「ねぇ…みさ。どうしてこんなことしてるの?おじいちゃん、悲しむよ?」
私がおじいちゃんの名前を口にした瞬間、みさは強く銃口を押し当てた。
「うるさいっ!何よ、あなたのおじい様なんかじゃないくせに…!」
みさはそう言いながら泣き出してしまった。
その時、扉の方から足音が…。
「七瀬!無事か?!」
森野係長だ。
係長も無事だったんだ…。
「はい、私は。でも…」
私がそう言って俯くと、係長は私の視線の先を辿るように視線を動かした。
係長は顔を真っ青にして駆け寄った。
「仁科!おい、仁科!日下部ー!救急車だ!」
「はい!」
あ、依子さんも…。
依子さんはケータイで救急車を呼んでくれた。
私は係長と一緒に陸を担いだ。
依子さんは、みさの肩を持ち私達の後ろに…。
あれ?
誰か足りない…。
あ!!