私は男の拳をサラッと交わし、
蹴りを入れた。
男の一番大事な部分にね。(笑)
「い゛っ……お嬢ちゃ、これはナシだろ…」
男は、あまりにも痛かったのか、目に涙をうっすら浮かべている。
ありゃ、ちょっとやりすぎたかな…?
でも……
「勝負にアリとかナシとかない。これも、勝つための一つの手段だよ。」
私はうずくまった男を見下ろしながら言った。
「きたねー女だな。」
「私は、大切な人を守るためなら何にだってなる。汚くだって、ずるくだってなるよ。」
私がそう言うと、男は力なく笑った。
「ハハッ…アンタ、強いね。さすが、女子高生S.S.P.だよ。みささんも、見習えばいいのに…」
え?
今、こいつ、『みさ』って言った?
「今言った『みさ』って、アンタの頭?」
「おぅ。」
まさか、私の知ってる『みさ』じゃないよね…?
なんだか嫌な予感がする…。