「それで、疾風に告白されたの。それを断ったんだよね」
「そっかぁ・・・。沙希はもう恋はしないの?」
「わかんない・・・。でも、優斗のこと忘れたくない」
「そうじゃなきゃ困るし」
またまた由香里さん登場。
佐奈は咄嗟に由香里さんを睨みつける。
「そんなに睨まないでくれる?もうこの子に水なんてかけるつもりないし」
「沙希!?水かけられたの!?」
「しーっ」
私が水をかけられたと知り大声を出した佐奈に人差し指を口にあてて注意する。
佐奈は渋々黙って、由香里さんは私の隣にドスッと座った。
「この前は悪かったわ」
そう言った由香里さんは、どこか悲しそうで。
「私、優斗の病気を知っててつれまわしてると思ってて、なんでそんな女と付き合うのなんて思っててさ」
醜いよね、由香里さんはそう苦しそうに笑った。
「由香里さん・・・」

