「へー。沙希がねえ・・・?」



話し終えると佐奈はそう言った。


話してるとき、夜のお散歩と言ったら『危ないでしょ!』と頭を叩かれたけど、なんとか話し終えた。



「その・・・優斗さん?だっけ?のことが好きなんでしょ?」



本当はさっきみたいに否定したかったんだけど、佐奈に話してるときに『優斗に会いたい』って思ってしまったから・・・・・・。



「わかんない・・・」



本当にわかんない。



そんな私を見て佐奈はうーんと考える。



「でも、『会いたい』んでしょ?好きではなくても、好きになり始めてるんじゃん?」



好きになり始めてる・・・・・・。



「そうかも・・・」


好きになり始めてると言うことを認めたら、なんだかスッキリした。



「よし!私は応援するよ!疾風より親友のほうが大切だし」


「何故ここで疾風・・・?」


「まあ、いろいろとよ!」



苦笑した佐奈に、私はこれ以上深く追求しないことにした。