あの日は確か、









「………ラー…ラ…ラーラ…ラ…」




桜の木の下から見える


空を見に来てたんだ。





ピンク色に埋め尽くされた木々の隙間から見える


真っ青な空と白い雲が



すごく好きだったんだ。





あの頃は、この世界の中で

一番好きな場所だった。




誰もいない、


誰も来ない、


自分だけの世界みたいで





現実を忘れられた。